グッと！猫

昨日のFIP検査のご報告です。

生後5ヶ月の子猫に下されるには
あまりに辛い現実でした。

まず採血を行なって、全項目を検査。

結果が出るまでの間に、超音波（エコー）
検査を行いました。

これは肝臓周辺。

肝臓に異常は見られませんでした。

黒く映っている部分が、腹水。

上部のそら豆のような形状が、腎臓。

こちらも問題はありませんでした。

臓器の異常で腹水が溜まるケースでは、
なさそうです。

それにしても。

どこを見ても、腹水で溢れている。

腹部が水風船みたいにパンパンに
張っているわけです。

触れると弾力があります。

そして血液検査の結果が出ました。

これは昨日もお見せしましたね。

ASTが高いのは、肝臓の障害を示します。

肝臓が悪くなれば黄疸も起こる、それで
ビリルビンの増加もあるのでしょう。

黄疸は身体所見の段階で、指摘されても
いたことでした。

残るは、FIP抗体価検査。

この検査は外部に出すため、2営業日を
要すると。

それを聞きに行くのが月曜日になります。

ただ。

健康な猫は高率にFCoV陽性である。そしてこれらほとんどの猫はFIPを発症することはない。（中略）抗体の出現はFIPを示唆するものではないこと、抗体が検出されないからといってFIPを除外することは出来ないことを理解することが重要である。低から中の抗体価の上昇は診断的価値はない。劇症型のFIPはおおよそ10%に認められ、終末期には抗体価は低下し、臨床的に明らかにFIPであっても抗体価は陰性となる。（

つまり。

抗体価検査はFIPを確定するというよりは
補助的な診断材料というわけですね。

FIPには、有効な治療法がない。

診断を確定させることすら、難しい。

それら（の効果）が判明する前に、
死んでしまうからです。

それくらい早い。

FIPは致死的疾患であるため、信頼できる迅速な診断が極めて重要であるが、FIPを確定診断することは極めて難しい。それでも、液体浸出が発見できればより信頼できる検査を行うことができる。しかし、液体浸出が見られた時には、すでにFIPが発症していると考えられ、治癒することはほぼ不可能である。（同上）

稀にFIPから復活した猫の話があります。

読者さんからも、教えていただきました。

とても喜ばしいし、そういう奇跡が
起こってほしいと私も思う。

でも。

FIPから復活したのならば、それは
別の病気だったのではないか、と。

そうとまで言われているくらい、
回復する見込みのない難病。

FIP猫のほとんどは治療の甲斐なく死んでいるのが現状である。FIPと診断後に数ヶ月以上治療して生存している猫の報告も時折散見し、それらの猫は比較的良好な生活の質を維持している。この長期生存が実際のところ治療によるものかどうかは不明であり、本当にFIPであったかどうか確定診断は得られていない。（中略）FIP猫の予後はほとんどよくない。FIPと確定した４３猫の研究で、確定診断後の中央生存日数は9日である。（同上）

「中央生存日数は9日である」

この一文が、突き刺さりました。

仮にこの通りだったとして。

8月すら、越せないじゃないか！

検査中に、帝の乳歯が抜け落ちました。

大事に持ち帰り、亡き準の形見箱に
入れました。

準が死んで、1年半。

準にそっくりな子猫を見つけて、
どうしてもその子と暮らしたくて。

一ヶ月迷った末に、お迎えしました。

準とは8年半しかいられなかったから
この子とは10年、20年を目指したい。

そう思っていたのに。

現実は、四ヶ月もありませんでした。

顔つきが、どこかぼんやりしてきました。

引き締まったメインクーンの顔立ちが
どこかに行ってしまった。

今日の東京は涼しくて、早くも
秋が来たようでした。

夏とともに、帝との生活も終わりを
告げることになりそうです。

帝は目に見えて衰弱しています。

あれだけ大好きだったおやつにも
関心を示さなくなりました。

横になっている時間が増えました。

得意の香箱座りも、崩れてしまいます。

お腹がつかえてしまうのでしょう。

ご覧ください。

子猫の体づきには不釣りあいな、
腹部の膨らみ。

これが腹水。

これがウェットタイプのFIPに犯された
子猫の姿なんです。

帝が、私の可愛い帝が、こんな格好に
なってしまうなんて。

現実はあまりに残酷です。

これが普通の子猫の体つきです。

麗が細めなんだと思ってました。

そうじゃなかった。

帝の膨らみ方が、異常だったんです。

昨日の記事には、160件を超える多くの
励ましを頂戴しました。

ありがとうございます。

申し訳ないことに、現在の私には全員に
お返事する余裕がありません。

ですが、全て有り難く拝読しております！

「いいね！」共々、帝くんへのご声援は
私にとってもとても心強い限りです。

引き続きお送り頂けますと、幸いです。

＊コメントはどなたも可能です。

さん(@shinichiro.sakai)がシェアした投稿 – 2018年 8月月17日午後2時31分PDT

さん(@chancepapa1)がシェアした投稿 – 2018年Aug月19日am4時43分PDT