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12月22日(土) 新国立劇場 オペラパレス
新国立劇場バレエ団 『くるみ割り人形』 〈全2幕〉
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:ウエイン・イーグリング
美術:川口直次
衣裳:前田文子
照明:沢田祐二
指揮:アレクセイ・バクラン
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京少年少女合唱隊
キャスト
クララ/こんぺい糖の精:池田理沙子
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:奥村康祐
ドロッセルマイヤー:中家正博
ねずみの王様:木下嘉人
クララ(こども):後藤佳乃
フリッツ:佐藤生織
ルイーズ:柴山紗帆
詩人、青年、老人:原 健太、井澤 諒、福田圭吾
雪の結晶(ソリスト):飯野萌子、広瀬 碧
スペインの踊り:朝枝尚子、廣田奈々、清水裕三郎
アラビアの踊り:渡辺与布
中国の踊り:五月女遥
ロシアの踊り:福田圭吾
喋々:柴山紗帆
花のワルツ(ソリスト):寺田亜沙子、細田千晶、速水渉悟、浜崎恵二朗
昨年の新製作、イーグリング版の再演
一年ぶりとは言え、二度見た感想は頷けない点が多い
一番美しい雪の結晶の場面で、ねずみが割り込んでくるのは、どう考えても趣味が悪い
人形がドロッセルマイヤーの甥になり、その甥が王子になるという、訳の分からなさ
クララと甥、こんぺい糖と王子を対応させる労作だと思うが、複雑にし過ぎ
そもそも、くるみ割り人形自身が王子に変身しなければ題材の意味がない
第2幕の魔法の城にねずみとの戦いを持ち込むのも夢を壊す(音楽にも挿入あり?)
それらはさておき、肝心の踊りについてはどうか
雪の結晶は最初入ってくるところで、ドタドタと足音を立て、大丈夫か?と思った
その後は落ち着いて、新国立らしい美しい群舞が見られた(ねずみさえ絡まなければ・・)
ディベルティスマンは中国の踊りにキレがあって良かったが、あの衣裳は頂けない
蝶々はドロッセルマイヤーの介添えで踊るが、がっかりするほど平凡な振付
花のワルツは、何となく力の入れ具合が中途半端な印象
6日で9公演の5公演目(丁度中間)、しかも今日はソワレもあるので仕方がないか?
パ・ド・ドゥのこんぺい糖は大変美しい
華はそれほど感じないが、踊りは上手いと思う
オーケストラは第九と二分隊の東フィル
弦楽器は良いが、金管のデリカシーの無さ(音の平板さ)はなんともならない
鳴らせば良いというものではない(指揮者のバクランの責任か?)
アポテオーズでは、音楽の最後の部分がカットされたまま終わる
演出上のコンセプトによるが、これはけしからんという意見もある
音楽ついでに話しが脱線すると、(先日のN響の)演奏会形式のくるみ割り人形
バレエのないバレエ音楽は、歌のないオペラの様なもの、という意見は少々見当違い
踊りなしでも音楽的欠落はなく、喩えるなら芝居のない演奏会形式のオペラ(歌あり)
どちらを好むかは目的の違いであって、演奏会自体の意義とは関係ない
*
自席はいつもの4L
第1幕で客席から鎖か鈴の音がしていたので、休憩時に主催者に申し送り
第2幕ではすっかり無くなった(役に立つのか別として、言うべき事はきちんと言う)
先日のマリインスキーの時にも書いたが、踊りの途中で拍手をするのは止めて欲しい
そんな暇があるなら、もっとじっくり踊りを見て楽しんだら如何か
おっとくるみ割り人形の悪口はそこまでだ
↑くるみ割り人形
↑店内はこんな感じ
人がいる。くるみ割り人形がある。
そして夜の街へ…
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