本当は残酷なsnsの話
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snsを買いたい人集まれー。
夫が悲しい記事を見つけてきた。
夫が見つけた、ということは英語のファンサイトで話題になっている、ということである。
実に恥ずかしいことだ。
それは、なんでも、ネット上で人の悪口を書くとお金がもらえるというものである。
JCastニュースと言うビジネスメディアウオッチの書いた記事で、内容から、信じるに値するものではないかと思うから、こちらにご紹介する。
タイトルは、
「『羽生選手』『キモすぎ』で記事書いて」 氾濫するトレンドブログ求人、仲介業者も対応強化へ
となっている。
この記事をかいた記者さんは、ちゃんとリサーチをして、エビデンスを集めて記事をまとめているように読めた。 書き出しは以下のようだ。
「フィギュアスケートの羽生結弦選手を批判するコメントを書き込んだら報酬――。こんな真偽不明の求人がSNSで拡散されている。 はたして実在するのか。J-CASTニュースで真相を探ってみるも、募集主は特定できなかった。しかしこれとは別に、ネットで企業や個人が仕事を不特定多数に発注できる「クラウドソーシング」サイトで、羽生選手を含む著名人を、誹謗中傷するような記事が大量に募集されている実態も見えてきた。」
記事によると、今年3月中旬にツイッターで誹謗中層の記事を書く求人情報がツイッターで拡散されたという。 それによると、羽生選手に関する記事に批判的な意見をネット上に書き込み、一方で別のフィギュアスケートの有名選手3人に好意的な意見を書くよう依頼しているという。 目的は、羽生選手の人気が高すぎるから、他の選手のファンは結託する必要がある、と説明されており、世論誘導が目的ではないかという。
私はツイッターをやらないので、読むこともないから、こういう悪質な商売が横行しているとは知らなかった。 頭のおかしいスケオタが、自分の贔屓の選手のライバルの悪口をやたらにツイッターで書きまくっていることは知っていたが、まさか金を払って人にまで書かせているとは。 たまにYahooニュースのコメントでしつこいのがいることは気が付いていた。あの人たちも金をもらって書いているのだろうか。
JCast ニュースの偉いところは、募集主を特定しようとして、リサーチをしたところで、羽生選手を含め、名前の上げられた4選手の所属企業とスケ連に問い合わせ、ANAからのみ回答を得たということだ。ANAはそういったことは把握していないという返事だったらしいが、結果実態は明らかにならなかったという。
JCastの調べでは、その後別の求人サイト、クラウドソーシングの大手でも羽生選手に関する記事作成の募集を見つけ、見出しや本文に「キモい、嫌い、ナルシスト」などを含むよう指示があった、という。 募集主は複数のサイトを運営しており、芸能人に関する記事の執筆が多数あるそうで、羽生選手関連では18年2月に10件の受注が成立していたという。 さらに、同サイトでは「羽生結弦に関する内容で記事、あなたのイメージ、秘密、批判、意見、なんでもOK」と100件以上募集しており、芸能人など著名人に関する「トレンドブログ」と言われるまとめ記事のアクセスで広告収入を得ている、ということだ。
それにしても、特定の個人の誹謗中傷をすすめるような記事の募集は、法に触れないのだろうか。 JCastによると、求人を掲載したクラウドワークスの利用ガイドラインでは、「プライバシー権、肖像権、名誉、信用その他他人の権利を侵害し、損害を与える」仕事の募集を禁止しているという。 同社広報は取材に「今回の内容が誹謗中傷を目的としたものなのか否かに関しては必ずしも言えない可能性もございますが、多くのユーザー様にとって不快な内容であったこという事実を重く受け止め、ガイドラインに則し掲載されていることは不適切であると判断」し、掲載を止めたと回答したそうである。
悪質な個人やサイトが、アクセスを増やすために、著名人の名前を使って誹謗中傷などを行う場合、それに腹をたてて記事を読みに行けば、あいての思うつぼである。 そもそもタイトルに悪意のあるワードが入っていた場合、クリックをしないようにすることがそういう記事がのさばらないようになる方法であると同時に、あまりに悪質なものはレポートをすることで、掲載を止めたり募集主のアカウントを凍結してもらうことも手だ。
本来、ファンが躍起になってネットの監視をしたりしないでも済むように、スケート連盟なりが所属の選手たちを守るような体制を作っていれば、ファンによるアクセスの増加を防ぎ、掲載中断やアカウント凍結ができるのだが。ファンは怪しいブログやまとめ記事のタイトルを見ただけで、内容を読まないようにした方が良い。
先の、悪質アンチによる世論操作の場合も迷惑な話だが、著名人を利用してアクセス数を増やし、広告収入を上げようとしている低俗サイトに、ファンが大勢押しかけてもうけさせる手はない。 それにしても、たった41円で人の誹謗中傷の記事を書く奴らって、どんな人種なんだろうか。
そして、私たちは、ネットに書かれている情報の真偽に関しては、本当に簡単に信じてしまわない態度をしっかり身に着けるべきなのである。
芸能人にしろ、アスリートにしろ、自分の名前を使われて、自分のプライバシーやすべてがお金にされて悪用されてしまうなんて、本当に気の毒でならない。 それどころか、あることないこと、嘘八百を書かれるのである。 悪意のある人たちもだが、悪意はない連中にさえ、自分の情報をやたらに金でやり取りされていると思うと、安心して生活できないではないか。
それもこれも、「羽生」と一言入れれば、あっというまにアクセスが増えるからゆえの現象なのだろうが、有名になっても何もいいことはなかった、といったOne Directionの男の子の言葉をまた思い出してしまうのである…。
JCastの記事が本当だとしたら、いい年をした大人が、年若い人たちの誹謗中傷をして留飲を下げたり、わずかなお金にしたりしていることを、心から恥ずかしいと思ってほしい。
そして、そういう大人たちの被害を受けている若い人たちは、「これは狂犬にかまれているようなもので、自分にはまったく落ち度はないのだ」ということをしっかりわかっていてほしい。
強い気持ちで、前を向いて、自分に必要なことだけを見つめて頑張ってほしい。 くだらない底辺の人々
汚れた行為に傷つかないで、やりすごしてくれることを祈るばかりである。
snsが人道主義を超える日
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